来季からJ2へ降格する磐田が、元日本代表MFで磐田のアドバイザーを務める名波浩氏(40)にヘッドコーチとして入閣要請する方針を固めたことが4日、分かった。

 磐田は関塚監督の今季限りの退任が決定し、新指揮官に元メキシコ代表監督のヘスス・ラミレス氏(56)との交渉を続けている。同氏は就任に前向きで、今月中旬の来日を目指し、メキシコに残す仕事をキャンセルする作業を行っているという。腹心を連れずに就任するため、クラブは日本人スタッフとして黄金期を築いた人材の登用を第一に考え、名波氏にヘッドコーチを要請することになった。

 名波氏は昨年、Jリーグの監督を務められるS級ライセンスを取得し、将来的に監督就任を視野に入れている。11月にはC大阪が監督候補にリストアップし、水面下で交渉を行ったが破談になった。

 関係者によると、磐田は名波氏を将来の重要な監督候補として位置づけており、現場経験を積んだ上での監督就任を考えているという。ただ、名波氏は監督ポストへの強い意欲を示しており、サポーターやクラブ内からも「名波監督」を待望する声も多い。その状況下、ヘッドコーチという立場での入閣を了承するかは、名波氏の決断に委ねる形となっている。だが人一倍「ジュビロ愛」を持つだけに、1年でのJ1復帰を目指す古巣のため、力を尽くす可能性は高そうだ。