J屈指のタレント集団と腕試しだ。J2山形は今日19日、宮崎でC大阪と練習試合を戦う。C大阪は新加入のウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(34)が18日に左太ももの違和感を訴えて出場は微妙だが、FW柿谷とMF山口の日本代表コンビを抑えて開幕へ手応えをつかむつもりだ。山形DF石川竜也(34)は本来のサイドからセンターバックで最終ラインを統率し、強敵に立ち向かう。

 山形最年長のDF石川竜也(34)がプロ13年目で初めてのセンターバックに挑んでいる。本職は左サイドバックだが、2次キャンプまで別メニューだった西河に代ってDFラインを統率。18日も6対8の数的不利の守備練習などを精力的にこなした。同い年だった堀之内聖が昨年限りで引退したことで精神的支柱の役割も担うベテランは「体の動きやキレの衰えは感じない」と順調に調整を続けている。

 守備とGK強化を課題に掲げる石崎信弘監督(55)は、石川の動きを「思った以上にいい。明るい材料」と評価。石川も「前からの守備をアグレッシブに」と期待に応えている。西河が17日から全体練習に合流し、DF陣の定位置争いは激化。センターバックは石井、當間、イ・ジュヨンが、左サイドは舩津、キム・ボムヨンらがしのぎを削る。逆に左サイドでの練習が不足気味だが「長年やってきたので」と不安はない。

 08年にはJ2トップの15アシストでJ1昇格に貢献した。再昇格を目指した昨年は開幕戦で左ふくらはぎを痛めて18試合の出場にとどまった。復権をかける今年「この年でいろいろなポジションができるのはいいこと」と前向きだ。C大阪戦ではフォルランとマッチアップする可能性もある。強豪相手に「キャンプの成果をどれだけ出せるか楽しみ」と自信をのぞかせた。【佐々木雄高】

 ◆石川竜也(いしかわ・たつや)1979年(昭54)12月25日、静岡県藤枝市生まれ。西益津中-藤枝東高。筑波大2年の99年、U-20日本代表でワールドユース選手権ナイジェリア大会出場。2002年鹿島入団。06年東京V、07~08年山形に期限付き移籍し、09年に完全移籍。J1通算127試合4得点。J2通算167試合8得点。利き足は左。179センチ、69キロ。血液型AB。