夢のW杯へ、鼻は折れても心は折れない!

 柏DF鈴木大輔(24)が、不屈の精神で今日11日の川崎F戦に臨む。2日のナビスコ杯甲府戦で、相手と接触して鼻を骨折した。だが6日のC大阪戦、7~9日の日本代表候補合宿とフル稼働。フェースガードも着けずに、激しい当たりを繰り返す。

 3日に病院で診察を受けた際には「試合になれば怖さはない。何も着けないでやります」と言い、全治も聞かなかったという。自身3度目の鼻骨骨折で、フェースガードを着けたこともある。だが視界も狭まるため「ここで後悔しないように」と覚悟を決めた。対戦する川崎Fには、神戸時代の10年4月に鼻を骨折しながら南アフリカ大会出場を果たしたFW大久保がいる。「スペースを空けすぎてはダメ。行くところは行く」と、ガチンコ勝負を挑む。

 過去にW杯選手の顔面負傷と言えば、02年日韓大会直前に鼻骨骨折したDF宮本、10年2月に顎を骨折したMF中村憲らがいる。鈴木は「験じゃないけど、うまいこと行くといいですね」と、どこまでも前向きだった。