<J1:G大阪0-1名古屋>◇第20節◇16日◇万博

 G大阪が名古屋に敗れ、連勝が5で止まった。ここ5試合で15得点1失点と攻守で好調を維持していたが、この日はゴールが奪えず。3本のシュートがバーやポストに嫌われる不運もあり、リーグ再開後初黒星で7位に後退した。

 G大阪の黄金期を築いたかつての指揮官に連勝を止められた。02年から11年まで10年間G大阪を指揮した西野監督率いる名古屋相手に、最後まで得点が奪えず。6試合ぶりの無得点で、5月17日東京戦以来の黒星を喫した。

 J2降格圏の16位にいた相手。だが、俊足FW永井を警戒し、DFラインをはじめ、チーム全体のポジションが下がってしまったことが、結果的に無得点の要因となった。長谷川健太監督(48)は攻撃力のあるDF藤春を6試合ぶりに先発起用し、名古屋MFレアンドロ・ドミンゲス封じを狙ったが、警戒したブラジル人助っ人に決勝点を献上した。

 シュート数は名古屋の7本を上回る10本。FWパトリック、宇佐美、MF遠藤のシュートがポストやバーに、はね返される不運もあった。指揮官は「本当に難しい試合だった。流れの中では、ほとんど決定機を作らせなかったが、勝てなくて非常に残念。あと1歩のところで決め切れなかった。名古屋の勝利に対する気持ちを見習わないといけない」と、悔しさをにじませた。

 だが、決して下を向く内容ではない。首位浦和との勝ち点差は10に広がったが、上位浮上、そして逆転Vのチャンスはまだまだ残されている。MF遠藤は「これからまた勝ち続けて、次につなげていければ」と、淡々とした表情。FW宇佐美も「連勝はいつかは止まるし、連勝していれば注目もされ(相手のマークも)きつくなる。また次から勝っていけばいい。まったく悲観する必要はない」と、前を向いた。【福岡吉央】