<J2:山形2-1長崎>◇第36節◇11日◇NDスタ

 山形は長崎に逆転勝ちし、今季初のホーム3連勝でJ1昇格戦線に踏みとどまった。2戦連続で先制を許したが、後半12分に同点に追いつき、同42分、FW川西翔太(25)が値千金の決勝ゴールを決めて逃げ切った。通算14勝10分け12敗で8位は変わらないが、昇格圏6位との差は勝ち点2に縮まった。

 ホームでの今季2度目の逆転勝ちは、喜びも格別だった。試合後の選手たちは応援席の前で、サポーターと一緒になって勝利のダンスに酔いしれた。

 前半21分、左クロスから先制点を奪われ、追う展開を強いられた。だが、気持ちは切らさなかった。後半12分、FWディエゴの今季13点目で同点とした。さらに同42分、FW中島から中央でパスを受けた川西が、ゴール左に決勝弾を決めた。今季4点目。リーグ年間自己最多得点に並んだ川西は「(中島)裕希さんがいい球をくれたので、逆サイドに流し込むつもりでした」とイメージ通りのゴールを振り返った。

 9月に入ってから7戦連続で継続している3-4-3システムが機能。微調整した石崎監督の「読み」も的中した。前半、孤立しがちだったFW3人の動きを修正。同点後は攻撃的選手を連続投入し、紅白戦から右ウイングバックの練習をさせていた中島が決勝ゴールを演出した。

 今後は15日にホームで北九州との天皇杯準々決勝、19日にはアウェー岡山戦と中3日の試合が続く。川西は「プレーオフ圏内に食い込むために取りこぼししないようにしたい。天皇杯も上を狙いたい」と一戦必勝を誓った。【佐々木雄高】