<天皇杯:山形1-0北九州>◇準々決勝◇15日◇NDスタ

 ホーム山形は北九州とのJ2対決を制し、出場23度目で初のベスト4進出を決めた。後半34分、FW川西翔太(25)が値千金の決勝ゴールを決めた。準決勝は11月26日、ヤンマースタジアム長居(大阪)でJ2千葉と対戦する。

 山形が、今季リーグ2巡目のホームで逆転負けした北九州に雪辱した。前半序盤から豊富な運動量でボールを支配。DF舩津、MFボムヨン、FW山崎がシュートを放ち、相手ゴールを脅かした。同ロスタイムにはGK山岸が相手シュートを右横っ跳びで阻止。0-0で前半を折り返した。

 石崎監督はハーフタイムに「必ずチャンスはある」とイレブンを鼓舞。その言葉どおりに後半34分、待望のゴールが生まれた。ゴールほぼ正面でボールを受けたFW川西がミドルシュート。思い切りよく左足で振り抜いたボールは、ゴール左に突き刺さった。前半から最終ラインとのつなぎ役もこなしていた川西は両手を上げてガッツポーズ。その後も得点を許さず、天皇杯4試合連続1-0の完封勝ちで初の4強進出を決めた。

 石崎監督は川崎Fで4強入りした01年度、柏で準優勝した08年度以来の準決勝進出。試合後「選手たちの勝ちたいと思う気持ちが出た。引いた相手に対して崩しの所で課題は残るが、どういう形にしろ山形にとって初めてのベスト4は素晴らしい」と話した。プレーオフ圏進出に向けて中3日で迎えるアウェー岡山戦(19日)にも弾みをつけた。【佐々木雄高】