J2札幌が、札幌U-18DF進藤亮佑(18)の来季トップチーム昇格を決めたことが16日、分かった。近日中に正式発表される。進藤は対人の強さ、足もとの技術を兼備したU-19日本代表のセンターバック。来季は、育成よりチーム強化の比重を高めていく方針があり、厳選した結果、4年ぶりの1人昇格となった。

 札幌が、厳しいチェックの末、進藤のトップ昇格を決めた。既にクラブから本人、家族ら関係者には伝えており、契約交渉がまとまり次第、正式発表となる。進藤は、15年の新戦力決定1号になる。

 12年はMF荒野ら5人、13年はMF深井ら6人、昨季もDF内山ら2人と複数選手を昇格させたが、来季は11年のFW三上(現富山)以来、4年ぶりとなる1人だけになった。厳選した理由についてクラブ幹部は「来季はチーム強化を優先して考えていく。その中でも戦力として生きるかどうかを考えた」と説明した。

 進藤の良さは、180センチの高さを生かした対人の強さと、足もとの技術を兼備している点。右膝痛で8月まで約半年間、実戦から離れていたが、既に戦列復帰し、プレミアリーグに出場中。9月にはU-19代表としてベトナム遠征にも参加した。強化部では同遠征から帰国後、今月上旬にトップの練習に参加させ、合否を判断。同幹部は「膝の負傷も治り、動きも良くなっていた」と話した。

 チームは3バック、4バックを併用中だが、4バックではセンター、サイドを兼務でき、3バックは左右、中央どこでも対応できる。身長も伸び続けており、サイズが大きくなれば、さらに伸びしろは出てくる。

 厳選1人とはなったが、ユースからの昇格は5年連続。自前の選手を軸にJ1に定着できるチームづくりを、引き続き行っていく。

 ◆進藤亮佑(しんどう・りょうすけ)1996年(平8)6月7日、札幌市生まれ。SSS札幌、SSSジュニアユースを経て、12年に札幌U-18入り。13年U-17、14年U-19日本代表選出。札幌白石高在学中。180センチ、63キロ、DF。