<J1:清水1-3広島>◇第30節◇26日◇アイスタ

 清水は広島に敗れ、ホーム3連勝を逃した。前半28分、大きなサイドチェンジから広島FW佐藤寿人(32)に抜け出されると、最後は中央で合わせられて先制点を献上。同38分にも左クロスを頭で決められ追加点を許した。

 3日前調整を異例の非公開にするなど練ってきた広島対策として大榎克己監督(49)はこの日、ワンボランチ→ダブルブランチへシステムを変更した。「バイタルエリアで相手に自由を与えたくない」。狙い通り、同位置で攻撃の起点こそ作らせなかったが、サイド攻撃への対応が遅れて大きく後手を踏んだ。

 悪い流れを象徴するかのように、天候にも見放された。今季公式戦4勝1敗と抜群の相性を誇ってきた「雨」がやんだ。すると、後半20分にシュートのこぼれ球から決定的な3点目を許す。終盤の猛攻も、同35分に途中出場のFW高木俊幸(23)が1点を返すのがやっと。オレンジサポーターのため息と共に、今季2度目の連勝が消えた。

 ホームで喫した完敗で、順位は再びJ2降格圏の16位に逆戻り。ただ、救いは13位甲府までの勝ち点差がわずか2と混戦状態なこと。残り4試合。この正念場を全員で乗り越えるしかない。【前田和哉】