<J2:磐田0-2山形>◇第41節◇15日◇ヤマハ

 アウェーJ2山形は磐田に完封勝ちし、プレーオフ(PO)初進出に王手をかけた。前半42分、右からのクロスをFWディエゴ(30)が頭で合わせて先制。後半終盤にも追加点を挙げ、相手を突き放した。ホーム東京V戦(23日)を残して18勝10分け13敗の勝ち点64。最終節に勝てば文句なし、引き分けても7位大分が引き分け以下でPO進出が決まる。

 山形がアウェー最終戦を勝利のダンスで締めくくった。3年ぶりのヤマハスタジアム。初対決した09年J1開幕戦以来になるアウェー磐田戦勝利。今季初の3連勝に石崎信弘監督(56)は「集中してアグレッシブに戦ってくれた」と選手をたたえた。

 PO圏6位を死守した。ホーム最終戦で盛り上がる磐田に気持ちで負けなかった。前半42分、右ウイングバック山田拓巳(24)の右からのクロスを、ディエゴが頭で合わせて先制した。山田は「ディエゴが入ってくると信じて空いたスペースを狙った」。ディエゴは「練習どおり。いいクロスを上げてくれて触るだけだった」と振り返った。

 アクシデントも乗り越えた。試合直前のウオームアップで、先発予定のDFイ・ジュヨン(23)が右ひざを負傷して急きょ、DF石川竜也(34)が先発した。1点リードのハーフタイムには、勝ち点1差の7位大分勝利の一報。引き分け以下なら順位を落とす状況の中、磐田の猛攻をチーム一丸で防いだ。後半40分には途中出場のMF伊東がゴール前の浮き球に反応。ダメ押しゴールで勝利を確実にした。

 山形からバス2台で応援に駆け付けた約600人のサポーターに勝利をプレゼントした。采配的中の石崎監督は「今季目指してきたのは今日やったようなサッカー。次に勝てばPOに入る。サポーターと一緒にJ1にチャレンジしたい」と最終戦のホーム東京V戦をにらんだ。【佐々木雄高】