<J1:C大阪1-4鹿島>◇第33節◇29日◇ヤンマー

 雨が上がり、太陽の光が差し込んだピッチとは対照的に暗い悪夢が待っていた。C大阪がホーム最終戦で鹿島に惨敗。8年ぶり3度目のJ2降格となった。現実を受け止められないのか、選手の目には涙もなく、スタンドも静まりかえった。0-1で迎えた後半で今季守備が崩壊し3失点。DF山下達也(27)は「後半切り替えようと思っていたのにもったいない」と下を向いた。

 開幕前は優勝候補とうたわれた。しかし、1年を通してピッチ内外でかみ合わなかった。守備では、1試合平均失点は昨年の0・94から1・39に。山下は「守っていて自分の前に来てたボールが来なかったり、ツキもなかった。全てがうまくいかなかった」。攻撃の要として期待されたFW南野拓実(19)も「チームのためになれなかった」と悔やんだ。極め付きは、今年の象徴と言える監督の2度の交代。DF丸橋は「代わるごとにもっと戦術を理解すれば良かった」と責め続けた。

 精神的支柱も失った。主将のMF山口が9月に右ひざを手術し長期離脱。手術後、約2カ月のリハビリは東京の施設で行った。チームでもリハビリができる環境だが、降格圏に低迷するチームの主将が離れることをクラブ側は容認。あまりにも痛い不在だった。

 これで、主力が大量流出する危機を迎える。南野やMF扇原ら主力の多くが去就について発言しなかった。12月6日の最終節以降クラブ側と交渉を行うが、宮本強化本部長は「誠意は伝えていく。選手それぞれのプロとしての選択に任せる」と悲壮な覚悟をみせた。

 J2に降格したことで、運営費も削減。試合前の前泊がなくなったり、移動手段も飛行機や新幹線でなくバスとなる。来季の監督さえも決まらないC大阪に、いばらの道が待ち受ける。【小杉舞】