G大阪は16日、日本代表MF今野泰幸(32)が左大腿(だいたい)ハムストリング肉離れと診断されたと発表した。全治4~6週間の見込みで、3月7日のJ1開幕出場が絶望的となった。開幕までに臨む今月24日アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)や、28日富士ゼロックス・スーパー杯など計3試合の公式戦出場は絶望とみられる。昨季の3冠王者が、いきなり危機に立たされた。

 今野のJ1開幕出場が絶望的となった。宮崎キャンプの最終日だった13日、横浜との練習試合に出場。日本代表として1月のアジア杯に臨んだ際、痛めた左太もも裏とほぼ同じ部分を肉離れした。

 この日、大阪・吹田市内で精密検査を受けた今野は「俺は(開幕)いけると思うけど…」と話したが、全治は4~6週間。J1開幕前のACLなど公式戦3試合は絶望とみられ、開幕戦を含めると少なくとも4試合は欠場となる。本来なら選出されるはずの3月下旬の日本代表2試合にも影響する可能性が出てきた。

 長谷川監督も頭を悩ませた。「(1月の)代表でケガをして、急いだ部分があったんじゃないか。今回は慎重にいかないと」。太もも裏の肉離れは比較的、再発しやすい部分と言われ、見切り発車はできない。

 今野は、遠藤と日本代表コンビとしてボランチを担っていた。抜けてしまった大きな穴は、MF倉田、明神、横浜から加入した小椋らが埋める。長谷川監督は「試合をやらせながら模索していきたい」という。

 今季はJ1連覇、アジア制覇を視野に宮崎キャンプを終えたばかり。J1開幕を含めた4連戦の過酷日程の中で、指揮官は「マイナスの部分をプラスに捉えたい」と決意を新たにした。再び頂点を目指すG大阪に、早くも黄信号がともった。【小杉舞】