G大阪のMF遠藤保仁(28)が、セルティックMF中村俊輔のFKにヒントを得た「高速FK」でゴールを狙う。G大阪は17日、大雨の降る中、キックオフと同時刻の午後7時半から試合会場で約1時間の練習を行った。笑顔で最終調整を終えた遠藤は「止まってるボールはチャンス。自分の球筋を信じて狙ったところにちゅうちょせず、思い切り蹴りたい。全国の人がガンバを応援してくれると思う。勝利を求めてやりたい」と、得意のFKからの得点イメージを膨らませた。

 ヒントは中村俊が欧州チャンピオンズリーグのマンチェスターU戦で決めた2本のFK。日本代表でFKを蹴り分ける“盟友”を間近に見て、世界の舞台で決められる理由が分かった。「昔と比べて(キックの)スピードが速くなってる。そういうのが(世界では)必要」。これまでより強く蹴る「高速FK」が鍵だと考えている。

 相手は欧州王者。この日の記者会見では強気な西野監督が「限りなくゼロに近い勝率」と言い、「恐らくガンバのパスサッカーはやらせてもらえない。10本以上(パスが)つながってのチャンスはまずない」と話した。力の差がある。流れの中からの得点は難しい。だから、FKからのチャンスを最大限生かしたい。

 身長197センチのマンUのGKファンデルサールを念頭に遠藤は「体は大きいし、反応の速さも一流。だから(中村俊は)スピードを意識してるんだと思う。コースがよくてもスピードが落ちると手に触れられる。そこは意識して蹴りたい」と話した。猛攻に耐えながら、数少ないであろう「高速FK」のチャンスを待つ。