奇跡は起きるのか?

 本紙G大阪担当・北村泰彦記者とマンチェスター在住のマンUウォッチャー春日洋平通信員が大一番の試合展開を大胆予想した。マンU圧倒的優位の下馬評だが、G大阪の勝機はどこに…。

 北村「いよいよやな。世紀の波乱が起きるかも…と思うと、心拍数上がるで」。

 春日「焦らんとってください。マンUをなめたらダメです。世界一へ本気ですよ。1軍はほぼ全員来日。英国のクラブで前身トヨタ杯を制したのは99年のマンUが初めて。ファーガソン監督もそれを今も誇りにしてるぐらいですからね」。

 北村「そらG大阪が不利なんは分かってるよ。でも、正味どやねん?」

 春日「まずスピードが違う。走る速さだけやなくて頭のスピードもね。判断力です。例えば、MFスコールズは俊足やないけど『なんでそこにおるねん』という場所におる。先の先を読んで動く。G大阪は振り回されるんじゃ…」。

 北村「う~ん…付けいるスキはない言うんか?」

 春日「いや、ゼロじゃないです。マンUは敵地の日本でも、1タッチでつなぐ高速パスサッカーをしてくるはず。しかも、DFラインは高く上げてくる。G大阪が突くなら、そこ。ボールを奪ったら1本の縦パスでライン裏に飛び出すカウンターを狙う。奪った球をまた大事につないでたら、FWテベスらの激しいタックルでやられますよ」。

 北村「確かにプレミア見ててもすごいもんな。あいつら、顔からして怖いわ」。

 春日「G大阪はビビッたら負けですよ。1点取るチャンスはある。その1つがセットプレー。例えばCKを頭で合わせてズドンというのは身長差から厳しいけど、こぼれ球にはチャンスがある。あと、スコールズはタックルがたいしてうまないのに、相手の足元へ飛び込むクセがある。ドリブルで仕掛けてファウルを誘うのも手でしょうね」。

 北村「遠藤のFKが突き刺さるシーンを見てみたいわ。ぼう然と立ち尽くすファンデルサール…。気持ちええなあ。何より、マイアミの奇跡を起こした西野監督や。勝利を信じんことには始まらん」。

 春日「まあたっぷり夢見とって下さい。キックオフの瞬間、一気に悪夢に変わりますからね。100歩譲っても、2-1か3-1でマンUの勝利は動きません」。