12季ぶりに4強に進出したユベントス(イタリア)が、連覇を狙う王者Rマドリード(スペイン)に先勝した。アルゼンチン代表FWカルロス・テベス(31)が大活躍。前半8分に強烈なシュートを放ち、こぼれ球をFWモラタが押し込んで先制すると、1-1の後半13分にはテベス自身が獲得したPKを落ち着いて決めた。準優勝した02-03シーズン以来の決勝進出へ向け、ユベントスは13日にマドリードで第2戦を戦う。

 ユベントスが移籍金わずか900万ユーロ(約12億1500万円)でマンチェスターCから獲得したテベスが、移籍金合計2億6450万ユーロ(約357億円)にものぼるロナルド、ベール、ロドリゲスのレアル・トリオをかすませた。

 試合開始から、持ち味のスピードが全開。前半8分にMFマルキジオのスルーパスに反応し、ゴール右45度の位置に抜け出してボールを受けると、思い切り良く右足シュート。GKがはじいたボールを逆サイドから詰めていたFWモラタが押し込んだ。

 1-1とされた後の後半13分にはテベスが縦への強引な突破でPKを獲得し、自ら決めた。「仲間がオレをリーダーだと認めてくれている。だからオレはベストを尽くすんだ」と胸を張り、アレグリ監督も「資金があり、選手を集めれば勝つのはたやすい。だが我々はクラブとしての積み重ねでここまでやってきた」と“古豪復活”へ手応えを口にした。

 13日の第2戦に、02-03シーズン以来12季ぶりの決勝進出がかかっている。アレグリ監督は「マドリードではより良い試合をしなければならない。1、2点は必要だ。だが(決勝開催地の)ベルリンへ行けると信じている」と力強く話した。