元イングランド代表主将で、リバプールで長く活躍したMFスティーブン・ジェラード(36)が24日、自身のインスタグラムを更新し、現役引退を表明した。

 「イングランド史上最も偉大な主将」とたたえられるジェラード。「私は本当にラッキーだった。信じられないような競技人生を歩み、たくさんの輝かしい経験を味わうことができた」。「子供のころの夢をかなえてリバプールの赤いユニホームを着て、1998年にデビューした時、その後、18年の出来事を想像できなかった」。「リバプール、イングランド代表、(MLSの)ギャラクシー、すべての瞬間に関わった方々に感謝の思いを伝えたい」などと声明を出した。

 リバプールとイングランド代表の両方で主将を務めたジェラードはリバプールの下部組織で育ち、18歳だった98年11月にプロデビュー。確かな技術と強靱(きょうじん)な肉体を持ち、自陣ゴール前から敵陣ゴール前まで攻守にわたって幅広くプレー。得点力も備えたセントラルミッドフィルダーだった。リバプールでは公式戦710試合に出場し、8度のメジャータイトルを獲得した。また、イングランド代表でも114試合に出場している。

 2005年の欧州チャンピオンズリーグ決勝では、ACミランとの激闘を制して優勝。チームは前半だけで3失点しながら闘将ジェラードに率いられ、後半に3点を奪い返す大逆襲。そしてPK戦の末に勝利した「イスタンブールの奇跡」は歴史的名勝負と言われている。

 リバプール一筋だったジェラードは15年からギャラクシーに所属し、今季は24試合に出場して3得点。15日に退団を表明し、去就をめぐってはさまざまな臆測が飛び交っていた。