ドイツ1部アウクスブルクMF宇佐美貴史(24)が25日、大阪・吹田市内のG大阪クラブハウスを訪れた。今夏、完全移籍でアウクスブルクへ移籍し、中断期間を利用して一時帰国中。ドイツではリーグ戦16試合のうち5試合出場で、先発はわずか1試合にとどまっている現状だ。宇佐美は「苦労してこそ、だと思っている。必要な経験値なので、苦労は必須。このチーム(G大阪)にいたら、なかったこと。プラスの状況にいると思う」と心境を明かした。

 11月には日本代表も外れた。それでも「自分に必要なものは向こう(ドイツ)にある。出場時間であったり、得点であったり目に見える結果が出てくれば、より充実してくると思う」。アウクスブルクでは、宇佐美の得意としているドリブルなどの高い技術より、課題とされていた守備が求められる。苦手なことへ挑戦することに「長所にできる部分でもある。自分への期待値、わくわく感がある」と、うなずいた。

 宇佐美の気持ちは、G大阪を後にした時と何も変わっていなかった。前を向いて、自身の成長を欲している。「もちろん、移籍は考えていない」。貪欲な宇佐美はドイツで挑戦を続けることを誓った。