欧州主要リーグの冬季移籍期間は1月31日に終了し、今冬も中国スーパーリーグの「爆買い」が話題の中心となった。上海申花がアルゼンチン1部ボカ・ジュニアーズ元アルゼンチン代表FWテベス(32)を世界最高年俸となる47億円の2年契約(計94億円)で獲得。上海上港はチェルシーから5100万ポンド(約74億7000万円)で、ブラジル代表MFオスカル(25)を獲得した。

 移籍情報サイト・トランスファーマーケットによると、選手獲得に要した移籍金の総額はプレミアリーグがトップで2億1800万ポンド(約319億円)。中国スーパーリーグは2位の1億8600万ポンド(約272億円)。一方、選手放出で得た移籍金の総額はプレミアが2億3000万ポンド(約337億円)、中国は3750万ポンド(約54億9000万円)。単純計算による収支はプレミアが1200万ポンド、中国はマイナス1億4850万ポンド。同一リーグ内の移籍では獲得に要した移籍金総額と放出で得た移籍金総額は相殺されるため、中国が他リーグからいかに多くの選手を獲得しているかが分かる。

 中国への移籍で例年と違うのは代表レベルの選手が脂の乗った年齢で移籍したことだ。ベルギー代表で主軸のMFビツェル(28)や、ブラジル代表のレギュラー定着を狙うオスカル。27歳のパトらが、新天地に中国を選んだ。リーグの格より、より年俸の高いクラブを選択する傾向が増してきたと言えそうだ。【上原健作】