ルマンMF松井大輔(26)が、来季からサンテティエンヌに移籍することが7日、決定的となった。現在、契約の細部を詰めている段階だが、年俸は94万ユーロ(約1億5000万円、推定)で2~3年の複数年契約を結ぶ見込み。さらに出場給や勝利給のほか、優勝した場合はタイトル獲得料が加算され、それらすべてを合わせると総額188万ユーロ(約3億100万円)に上る、超破格の契約となる。

 これまで欧州リーグで活躍した日本人の年俸は、引退した中田英寿氏がローマ時代に手にした2億4000万円と、06年6月にセルティックと契約を更新したMF中村俊輔の2億円が群を抜いていた。松井は2人に肩を並べる格好だ。04年9月にルマンに移籍した当初は、2部ということもあり日が当たらなかったが、卓越した個人技で昇格に導くと、1部でも実力を存分に発揮。フランス国内でも注目される存在となった。

 今季で契約が切れることを受け、サンテティエンヌのほかリール、シュツットガルトなど各国のクラブから関心を寄せられた。松井は今週に入り、その中から正式オファーのあったサンテティエンヌを選び、他クラブには断りを入れたという。フランスで4季プレーし、言葉を含めた生活習慣に慣れたこと、そしてサンテティエンヌが同国内でも上位を狙える、名門だったことが決め手となった。

 さらなる飛躍へ一歩進んだ松井。今度は6月のW杯アジア3次予選で、日本代表を救うキーマンとなる。