昨年11月に行われたタイFA杯決勝で、試合を裁いた日本の吉田寿光主審(49)が八百長を持ちかけられていたことが明らかになった。地元紙によると、片方のチームに有利な笛を吹くよう金銭の提供があったという。吉田主審は誘いを断り、試合後にアジアサッカー連盟(AFC)に報告。タイ協会などが調査に乗り出した。試合はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で仙台と対戦するブリラムが、2-1でアーミー・ユナイテッドを下した。両チームとも八百長を否定している。

 タイでは公平性や国内審判のレベル低下問題から、重要な試合には外国人審判を招き始めた。この試合はAFCの推薦などで吉田主審が派遣されたという。

 全世界に波紋が広がる八百長事件を受けて、AFCとインターポール(国際刑事警察機構)は20日からクアラルンプールで会議を開く。タイ協会会長で国際連盟(FIFA)理事も務めるマクディ氏は「リポートは既に受け取っている。会議で報告する」と語った。