<セリエA:カターニア0-3インテルミラノ>◇1日◇カターニア

 インテルミラノの日本代表DF長友佑都(26)が、開幕2戦連発だ。左サイドバックでフル出場し、後半11分に右クロスに合わせてヘッド弾。インテルでの公式戦通算100試合という節目を、自ら祝った。守っても完封勝ちに貢献し、チームは2戦連続完封勝ちと、好スタートを切った。

 長友が絶好調だ。今季のテーマである「常に得点を狙う」姿勢を貫いている。1-0で迎えた後半11分、右サイドでMFジョナサンからFWパラシオに球が渡ると、長友は左からゴール前に切れ込む。低いクロスに頭に合わせ、最後はひざを滑らせながらファーサイドにたたき込んだ。

 「点を取るのはうれしい。これを継続できなければ、意味がない」。右サイドがボールを持ったら、クロスが来ると信じて前に出て、果敢に狙う。開幕戦の先制ゴールと同じ形で、早くもインテルの「必殺パターン」になりつつある。相手GKに止められたが、同4分にもヘディングシュートを放っている。

 インテルで通算100試合目(セリエA75戦、イタリア杯7戦、欧州カップ戦18戦)だった。マッツァーリ新監督の下、開幕戦では守備でミスもあったが、この日は落ち着いていた。前半は右のジョナサンが積極的に上がったため、左サイドの低い位置でバランスを取った。後半は「相手の疲労状況を見て判断した」と、思い切りよく前に出ていった。「僕は特に運動量を求められているので」と自覚している。期待に応える活躍で、伊紙の評価は1得点1アシストのパラシオ(7・5)に次ぐ、7点の高評価だった。

 昨季終盤はひざの故障に悩まされた。「けがで苦しい思いもしたけど、『何度でもはい上がってやる』という気持ちだった。そういう元気な気持ちで努力していきたい」。今日3日に帰国し、日本代表に合流する。ザックジャパンにも長友が元気を注入し、ゴールで勝利を呼び込みたいところだ。(西村明美通信員)