多くの日本記録保持者を育てた福島大陸上部の川本和久監督(53)が、東日本大震災で被害を受けた福島県の復興のため、31日から全国で慈善陸上教室を開く。交通費、宿泊費などすべて自費でまかないながら全国を巡って受講者から義援金を募り、県に寄付する。

 1984年に福島大のコーチに就任した川本監督は現在、女子400メートルの日本記録を持つ千葉麻美選手(ナチュリル)らを指導。「チームがあるのは福島のおかげ。お世話になった福島県に恩返しがしたい」と全国行脚を企画し、30日現在で北は秋田県から南は沖縄の石垣島までの16団体から申し込みがあった。川本監督は「何でもいいので役に立てれば。日本中どこでも行く」と話した。