<陸上:東日本実業団選手権>◇最終日◇20日◇埼玉・熊谷陸上競技場

 女子100メートルは渡辺真弓(28=東邦銀行)が11秒74で優勝。佐野夢加(26=都留文科大職)が0.01秒差で続き、優勝候補の高橋萌木子(23=富士通)は3位と敗れた。渡辺の自己記録は11秒44、佐野は11秒59。向かい風が1.9メートルと強かったことを考えると、20歳台後半の“中堅コンビ”は自己記録に匹敵する走りだったといえそうだ。

 渡辺は「予選は脚が後ろに流れてしまいましたが、決勝では上手く修正できました。あとはもう少し加速を維持できれば自己新が出せます」と手応えを感じている。

 2007年の大阪世界陸上は高橋が18歳で100メートルの代表となり、2008年北京五輪は20歳の福島千里(23=北海道ハイテクAC)が56年振りの100メートル五輪出場を果たした。2009年以降は福島と高橋が日本チームの中心となり、4×100メートルリレーでも国際舞台で戦ってきた。

 2010年のアジア大会は両エースに渡辺と佐野が加わったメンバーだったが、昨年のテグ世界陸上で2人はメンバーに入れなかった。土井杏南(16=埼玉栄高)や市川華菜(21=中京大)ら若い力が台頭しているが、渡辺と佐野の“中堅コンビ”が再度の代表入りをアピールした。