<陸上:ゴールデンゲームズinのべおか>◇11日◇宮崎県延岡市・西階陸上競技場

 男子1万メートルは設楽啓太(21)が27分51秒64で優勝。3位に双子の弟の設楽悠太が27分54秒82で入り、ともにモスクワ世界陸上B標準を突破した。

 レースはマーティン・マサシ(27=スズキ浜松AC)がペースメーカーとして引っ張り、5000メートルを13分54秒04の好ペースで通過。中村匠吾(20=駒大)と上野裕一郎(27=DeNA)は6000メートル付近から遅れ始めたが、設楽兄弟はマサシに最後の1周までピッタリと付き、最後は兄の啓太が抜け出て学生日本人歴代6位のタイムでフィニッシュした。

 設楽兄弟は1年時から東洋大の主力選手として箱根駅伝に出場。啓太がエース区間の2区を3年連続で走り、区間7位、2位、3位。悠太は3区、7区、3区で2、3年時に連続区間賞。兄弟が2年時には柏原竜二(23=現富士通)の5区山登りでの活躍もあり、大会記録を大きく更新して総合優勝を果たしている。

 なお、兄弟2人が27分台を達成したのは日本で初めての快挙で、兄の設楽啓太は「悠太は一番負けたくない相手ですが、2人で27分台を出したい気持ちも強かった。兄弟で出せてよかった。今日、B標準を切ることができたので、世界陸上に出場できるように頑張りたい」。また、弟の設楽悠太は、「2人で27分台を出すことがこの試合の目標でした。抜きつ抜かれつのレースをしたことで出せたと思う。世界陸上のA標準(27分40秒00)も狙っていきたい」