<ロード&海外編>

 5月後半の陸上競技はトラック&フィールド、ロードレース、そして海外のダイヤモンドリーグと注目大会が相次いで行われる。ロードでは“公務員ランナー”の川内優輝(26=埼玉県庁)が連戦のなかでどんなタイムを出すかが注目される。そしてダイヤモンドリーグには世界のトップ選手たちが多数出場。その動向をチェックできる。

 川内はぎふ清流ハーフマラソンと翌週の黒部名水ロードを走る。今月は4日の春日部大凧マラソンに始まり、5本のハーフマラソンを連戦することになる。

 ぎふ清流にはこの種目の世界記録保持者、ゼルセナイ・タデッセ(31=エリトリア)ら強豪外国勢も来日する。ベスト記録はタデッセの58分23秒に対して川内は1時間2分18秒。同じ集団で走るのは難しいが、できれば1時間2分台で走りたい。

 “常識破り”といわれる連戦のなかで自己記録に迫ることができれば、代表に決まった世界陸上のマラソンへのが期待が高まる。

 ダイヤモンドリーグでは2人の世界記録保持者が注目される。

 男子110メートル障害のアリエス・メリット(27=米国)は上海、ニューヨークと連戦する。昨年自身が出した世界記録は12秒80。シーズン序盤の記録更新は難しいが、昨年から乗りに乗っているだけに何が起こるか予想できない。

 女子棒高跳びの女王、エレーナ・イシンバエワ(30=ロシア)は上海大会に出場予定。昨年のロンドン五輪は銅メダルで、記録的にもシーズンベストが4メートル75にとどまった。メリットとは対照的にかつての勢いがなくなっている。

 だが、イシンバエワが5月の大きな試合に出てくるのは初めてのこと。地元モスクワの世界陸上に向け、早めの調整ができているのかもしれない。【5月後半の主な陸上競技大会】5月17~19日:関西実業団(兵庫県尼崎)5月19日:ダイヤモンドリーグ上海大会5月18~19日:東日本実業団(茨城県笠松)5月18~19日:関東学生対校第1週(国立競技場)5月19日:高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン(岐阜市)5月25日:ダイヤモンドリーグ・ニューヨーク大会5月25~26日:関東学生対校第2週(横浜日産スタジアム)