<陸上:日本選手権兼世界選手権代表選考会>◇第2日◇8日◇東京・味の素スタジアム◇男子100メートル決勝

 6月10日に誕生日を迎える山県亮太(慶大3年)が、20歳最後のレースで日本一の座を手に入れた。

 17歳の桐生祥秀(京都・洛南高3年)との9秒台争いが期待された決勝。1万7000の大観衆もシーンと静まりかえったスタート直後、一気のダッシュに成功すると、後続の桐生らを抑え10秒11で快勝。2日連続で世界選手権参加標準記録Aを破り、代表の座を決めた。

 「今日はサブトラックで練習をしている時から、スタジアムが人でいっぱいと聞いていました。実際に入ったらすごい人で、こんな中で走って勝ててうれしいです」と端正なマスクをほころばせた。

 期待の9秒台は持ち越されたが「緊張して死にそうになったら、お互いに励まし合おうと思っています」と、良き後輩でライバルの桐生との「共闘」で日本人初の快挙を目指す。