<全国高校バスケット選抜優勝大会:弘前実92-69広島商>◇24日◇男子1回戦◇東京体育館

 男子の弘前実(青森)が広島商(広島)を92-69で破り2回戦進出を決めた。終始リードを奪い快勝。02年ベスト8以来の上位進出へ向け、好スタートを切った。女子の山形商(山形)は明星学園(東京)を下し3回戦進出。男子の山形南(山形)、盛岡市立(岩手)、女子の明成(宮城)、福島西(福島)は敗退した。

 弘前実が変幻自在の戦いぶりを発揮した。伝統的に走るバスケットが持ち味だが、この日はゴール下のプレーなどで実力を発揮。194センチのセンター田沢瑞規(3年)などの高さも生かし、強力なディフェンスから得点を重ねた。

 この大会、79年に準優勝のほかベスト4が1度、ベスト8が2度の伝統校。だが近年は上位から遠ざかり、昨年は初戦敗退に終わった。今年こそと上位を目指す今年のチームだが、実は満身創痍(そうい)の状態。センター佐々木智(3年)が腰を疲労骨折、田沢がヒザを痛め、ポイントガード佐々木拓馬(3年)が足指を骨折している。

 だが「インターハイに出られなかったし、3年生には最後の大会。出場させたが、よくやった」と相川断(さだむ)監督(55)はねぎらった。小野理志主将(3年)は「今日はまだ監督さんの指示するバスケットが十分にはできなかった」と話した。

 相川監督は「勝っても面白くない試合があるし、負けても面白い試合がある。40分間走り回るバスケットをやりたいが、けが人もいる。でも弘実らしいバスケットをやりたいですね」とと先をにらんだ。【北村宏平】