<自転車:ツール・ド・フランス>◇第18ステージ◇24日◇ポー〜オタカム◇145・5キロ

 マイヨジョーヌ(総合1位)のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)が2位に1分以上の差をつける逃げきりで今大会最後の山岳ステージを圧勝し、ツール初優勝へ大きく前進した。

 頂上ゴールへの上りに入った残り10・3キロで、ニバリのいるメーン集団からクリストファー・ホーナー(米国=ランプレ・メリダ)がアタック。これに反応できたのはニバリだけで、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)、ラファル・マイカ(ポーランド=ティンコフ・サクソ)、ティボー・ピノ(フランス=FDJ.fr)、ジャンクリストフ・ペロー(フランス=AG2R)、ロマン・バルデ(フランス=AG2R・ラモンディアル)らは追えず、2人が抜け出した。そして、残り9・5キロでニバリがアタックするとホーナーはあっという間に置き去りにされた。

 この時点で単独で先頭を行くミケル・ニエベ(スペイン=チームスカイ)との差は30秒あったが、ニバリは残り8・1キロでニエベを一気に抜き去り、そのまま力強い走りで2位ピノに1分10秒の大差をつけてゴールした。3位は1分12秒遅れでマイカ。

 今大会4勝目を挙げ、98年のマルコ・パンターニ以来16年ぶりのイタリア人王者へ近づいたニバリは、「ここで勝つことが目標だった。ピレネーでもう1勝を挙げることが重要だった。チームも本当によくやってくれた。この勝利は彼らのおかげだ」と話した。ニバリは10年にブエルタ・ア・エスパーニャ、13年にはジロ・デ・イタリアを総合優勝しており、ツール・ド・フランスを制すれば6人目の3大グランツアー制覇者となる。

 バルベルデは1分59秒遅れの10位でゴールし、総合は7分25秒遅れの4位に転落。2位には7分10秒遅れでピノ、3位には7分23秒遅れでペローが浮上した。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は11分54秒遅れの34位で、総合は2時間46分5秒遅れの61位。