日本はフィジーと対戦し、敗れた。序盤で1度は流れをつかんだが、ミスで失点を重ねた。これで日本は通算1勝2敗の勝ち点6で参加6チーム中4位となった。8月3日(日本時間4日)の順位決定戦(カナダ・バーナビー)で、同3位のトンガと対戦する。

 糧にすべき7分間だった。日本は9-0の前半20分から立て続けに3トライを奪われた。1本目は自陣22メートルライン右でフッカー堀江が、立ち位置のずれを突かれ、タックルをかわされた。24分にはBK陣がキック処理を誤り、27分にはSO立川が攻撃中にパスを落球。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(55)は「最近で最もひどい。ミスからトライを許した。改めないとW杯では勝てない」と厳しい言葉を続けた。

 日本の弱点が露呈した。戦術に基づいた攻撃や守備をしているうちは相手を上回ったが、落球、タックルミスなど1つ想定外のことが起きると対応力が落ちる。逆に自由な攻撃を得意とするフィジーに好きなようにやられた形だ。W杯で対戦するサモアを想定して臨んだが、不安が残る内容となった。

 連係不足は否めなかった。フランカーのリーチ主将らが加わり今季初のベストメンバーをそろえたものの、SH田中は全体練習に2度参加しただけ。チームを指揮するハーフ団としてコンビを組むSO立川とも「合わなかった。本当にミスが多かった」と認めた。W杯まで2カ月を切り、実戦はあと5試合。残された時間はわずかだ。

 ◆パシフィック・ネーションズ杯 環太平洋の強豪6カ国による国際大会。A組は日本(世界ランク13位)サモア(同9位)トンガ(同12位)。B組はカナダ(同18位)米国(同16位)フィジー(同10位)。まず各国が異なる組の3カ国と対戦し、勝ち点などでその時点での総合順位を出す。1位と2位、3位と4位、5位と6位がそれぞれ順位決定戦を行う。4位の日本は8月3日(同4日)に3位のトンガと対戦する。今大会の出場6カ国はいずれもW杯に出場する。