2008年北京五輪の柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(アイダッシュ)が30日、米フロリダ州オーランドで行われる柔道の全米体重別選手権のオープン参加クラスに出場する。北京五輪決勝以来の柔道の試合に「本業は格闘技。大きな夢として柔道で2016年リオデジャネイロ五輪を目指せればいい」と気持ちを高ぶらせた。

 08年12月にプロ転向し、昨年からロサンゼルスで単身生活して総合格闘技に取り組む。ほとんど柔道の練習はしていない。今回の試合は自由参加で、出場選手のレベルは高くないが「挑戦する姿勢を、東日本大震災で被災した人たちに見てもらいたい」と話した。

 総合格闘技の本場米国での永住を希望し、柔道界に本格復帰する意思はないという。ただ、将来的に米市民権を取得すれば、柔道で米国代表となる道は見えてくる。頂点を極めたまま柔道着を脱いだ24歳は「もしも代表になって日本選手と当たれば倒せる」と相変わらずの強気を示した。