<アメリカンフットボール・ライスボウル:オービック21-15関学大>◇3日◇東京ドーム

 【第1クオーター】

 オービックのレシーブで試合開始。タッチバックで25ヤード地点からの攻撃となり、QB菅原からWR清水、萩山へのパスで敵陣まで進んだ。そして、RB古谷のランで30ヤード地点へ。ここで菅原が関学大ディフェンス陣の厳しいタックルに遭って、一時ベンチに下がった。しかし、菅原はすぐに復帰、第4ダウンギャンブルに成功後、TDパスを狙うが、不成功。その後はRB中西のラン、WR池井へのパスでゴール前1ヤードに迫ると、最後は6分19秒にRB古谷がエンドゾーンに飛び込んで、先制TDを決めた。

 対する関学大はQB畑のパスが思うように決まらず、攻撃権は再びオービックへ。すると菅原からWR木下、古谷へのパスで着実に前進した。さらに池井へのパスでファーストダウンを獲得。木下へ24ヤードのパスも決まり、敵陣26ヤード地点まで進んだ。そして木下へのパスでゴールまで9ヤードとしたが、関学大DB保宗がファンブルリカバーし、攻撃権を奪い返した。

 【第2クオーター】

 関学大はRB望月のランなどで前進を図るも、ファーストダウンが取れない。オービックもQB龍村が池井へのパスなどで攻撃するが、思ったほど前進できない。互いにに決め手を欠き、試合は小康状態となった。

 ここで関学大はRBの野々垣がQBに位置に入り、自ら走ってファーストダウンを獲得した。しかし、続く畑からTE金本へのパスでは、攻撃権は維持できなかった。

 すると、オービックはジャパンエックスボウルMVPのRB原がランで32ヤードをゲイン。しかし、その後の菅原のパスを関学大DB池田がインターセプトし、そのまま大きく前進した。ところが、今度はオービック主将の古庄が畑のパスをインターセプト。両チームディフェンス陣が力を見せる展開となった。

 その後、関学大は前半残り1分を切ったところで、FGに見せかけたWR南本へのパスが決まって、ゴール前3ヤードに迫る。そして、前半残り19秒でQBの位置に入ったRB鷺野から望月への3ヤードTDパスが決まり、同点に追いついた。

 【第3クオーター】

 後半は関学大WR木戸のリターンで試合再開。直後の畑のパスをオービックDB滝沢がインターセプトし、攻撃権を取り戻した。そして、敵陣20ヤードまで進むと、菅原から木下へのホットラインでTDパスが決まり、後半開始2分2秒に再びリードを奪った。

 対する関学大は、RB望月がQBの位置から走って7ヤード前進。しかし、ファーストダウンは取れない。するとオービックは菅原からWR萩山へのパスなどでファーストダウンを獲得した。さらに、WR清水へのパスで進み、K金親が45ヤードのFGを試みたが、不成功に終わった。

 対する関学大は、畑からWR大園へのパスで陣地を挽回。相手反則でパスインターセプトを逃れると、敵陣22ヤードへ。さらにWR木戸へのパスで進み、K堀本が34ヤードのFGを狙うも、失敗に終わった。するとオービックは菅原からWR木下、森への連続パスで敵陣に侵入した。

 【第4クオーター】

 1TD差で迎えた最終Q。オービックは菅原から清水へのパスで30ヤード地点まで進む。そして、菅原が自ら走ってファーストダウンを獲得。さらに池井へのパスでゴール前12ヤード、菅原のキープで4ヤード地点に迫る。ところが、ここで関学大DB吉原がファンブルリカバーし、ターンオーバー。勝利への執念を見せた。

 そして、関学大は第4ダウンにパントと見せかけ、ファーストダウンを獲得。さらに畑からWR梅本へのパスで敵陣深く攻め込んだ。そして、畑は自ら2度キープし、19ヤード地点まで前進。しかし、その前にオービックDL紀平が立ちはだかり、押し戻す。そこから関学大は畑が走り、ゴール前5ヤードへ。そして、望月が2ヤードのTDランを奪取。さらに、望月からWR小山へ2ポイントコンバージョンパスが決まって、逆転に成功した。

 残り時間は3分。オービックは粘りの攻撃を続ける。しかし、ここで菅原のパスを関学大DB鳥内がインターセプト。残りは1分39秒となり、11年ぶりの日本一にぐっと近づいた。

 オービックはタイムアウトで時計を止めるが、3回を使い切る。攻撃権を得るが、残り時間は34秒。そこで菅原-木下へのサイドライン際のパスが決まり、時計が止まった。そして、残り18秒、萩山へのパスでゴール前1ヤードに迫ると、残り10秒で古谷がエンドゾーンに走り込んだ。

 試合時間残り2秒でのラストプレーは関学大畑のエンドゾーンへのパス。これが不成功となり、オービック奇跡の3連覇が決まった。