<テニス:ウィンブルドン選手権>◇最終日◇6日◇ロンドン・オールイングランド・クラブ◇男子シングルス決勝

 第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 世界ランキングで2位から1位への復帰を決めた27歳の王者は「特別な意味を持つ優勝だ」と、自信を取り戻した様子だった。

 6日の決勝では四大大会18勝目を狙った第4シードのロジャー・フェデラー(スイス)に6-7、6-4、7-6、5-7、6-4で競り勝った。29本のサービスエースを浴び、ネットプレーでも押された。ジョコビッチは深いショットではね返し、3時間56分の熱戦を制した。「精神的な強さが勝利に結びついた」と勝因を挙げた。

 四大大会では2011年に年間3勝をマークした。だが、ここ最近の決勝では3連敗。勝負強さが影を潜めていた。「疑問を持ち始めていただけにこの勝利を必要としていた」とほっとした表情になった。今季はかつての名選手ベッカー氏(ドイツ)に指導を仰いで心機一転を図り、婚約者の妊娠も励みになって闘争心を取り戻した。

 次は2年連続で準優勝中の全米オープンが目標となる。「ここで得たものをつなげたい」と3年ぶりの覇権奪回を誓った。