錦織圭(ソニー)は休養万全で全豪オープン(19日開幕)に挑む。12日のニュージーランドでの試合を右腕の痛みで途中棄権。13日夜にメルボルン入りしてからは、16日まで治療に専念した。3日間プレーから遠ざかった。「まだちょっと痛いけど、骨とかに異常はなく張っているだけ。大丈夫です」。初出場の全豪へ向け、17日、練習を再開した。

 両親が見守る中、午後3時から45分間の初練習はやや軽めに仕上げた。久々に球の感触を確かめ、笑顔も見られた。「今日からプレーができるので楽しみ」。オフシーズンに走り込みなどの肉体改造に取り組んだ成果が、早めの回復につながった。

 初戦の相手は第31シードのメルツァー。4大大会は3回戦進出が最高で目立った成績はないが、常に上位に顔を出すくせ者だ。「練習したこともないし、左利きということだけしか知らない」と錦織も初対戦の上位選手に警戒を深めた。

 昨年までと違い、ツアーにも慣れた。「年頭から強敵がいっぱいいる中ですごく楽しい」。世界100位以内の選手の中で最年少だが、すでに4大大会の会場でも貫禄(かんろく)を漂わせる。昨年の全米でも初戦で第29シードを破り快進撃につなげた。全豪でその再現に挑む。