<別府大分毎日マラソン>◇7日◇大分市高崎山うみたまご前-大分市営陸上競技場(42・195キロ)

 第3の「アツシ」が全国にその名をとどろかせた。一般参加で出場した井川重史(あつし、25=大塚製薬)が2時間11分4秒で日本人最高の4位に入った。40キロまで先頭集団についていく粘り強さを発揮。学生時代は全く無名だった雑草ランナーが、初マラソンで目標の日の丸に近づいた。ジョナサン・キプコリル(27=ケニア)が2時間10分50秒で優勝。初マラソンで注目された三津谷祐(26=トヨタ自動車九州)は9位だった。

 井川は疲れも見せず「面白かったんで、次はもっといいタイムで上を狙いたい」と笑顔で振り返った。当初は昨年12月の福岡国際マラソンを予定していたが、9月に右足甲を疲労骨折。デビューを2カ月後に変更した。それでも4位に入り、学生時代は全く無名だったが、一躍日本代表候補に。日本歴代2位の記録を持つ藤田淳史(33=富士通)、昨年の世界選手権6位入賞の佐藤敦之(31=中国電力)と同じ「アツシ」の名を持つ男は「まだまだ恐れ多いです」と恐縮しきりだが、大先輩を追い、世界を狙う。