「JX-ENEOSウインターカップ2010

 第41回全国高校バスケットボール選抜優勝大会」が明日23日、東京体育館で開幕する。女子は北海道勢初の高校3冠を目指す札幌山の手が不動の中心。町田瑠唯主将(3年)エース長岡萌映子(2年)を軸に、変幻自在の攻撃スタイルで偉業に挑む。大会は29日まで7日間、計5万人以上の来場者を集めて盛大に開催される。

 女子は高校総体、千葉国体と全国2冠の札幌山の手が、史上8校目の3冠に挑む。北海道勢初の偉業を目指し、24日の初戦(2回戦)で就実(岡山)-鹿児島純心女(鹿児島)の勝者と対戦する。スタートダッシュで勢いに乗りたいところだが、町田主将は「初戦だし、慎重にいかないと」と気を引き締めた。

 U-17、18日本代表でユース五輪5位入賞の原動力にもなったエース長岡を中心に、富士通入りが内定している町田、シャンソン入りする本川紗奈生(3年)、さらにはデンソーに加入する高田汐織(3年)ら潜在能力の高い選手が顔をそろえている。

 スタートメンバーの平均身長は172センチ。決して高くはないが、全員が3ポイントシュートを決めることができるのは強み。また固定したフォーメーションがないため、内外どこからでも得点できる変幻自在の攻撃スタイルが武器だ。総体では全5試合で1試合平均93得点、相手チームによって攻撃スタイルを変えるなど戦術面も多彩だ。上島正光コーチ(67)は「全員がどこからでも得点できる」と太鼓判を押す。

 国体後は各自がプレーの幅を広げるように取り組み、課題だった守りの意識も向上させてきた。町田は「自分たちのバスケができれば結果は自然とついてくると思う」と言い放つ。走るバスケを体現して念願の3冠奪取へ。コンビを組んで41年目の石田修務監督(69)と上島コーチの強力タッグが後押しして、歴史の扉を開ける。