柔道の元世界女王で筑波大大学院准教授の山口香氏(48)が全日本柔道連盟(全柔連)の強化委員に新たに就任する見通しであることが22日、関係者の話で分かった。全日本学生柔道連盟の推薦によるもので、全柔連は最終調整に入っている。山口氏は暴力問題で前指導陣を告発した女子15選手をサポートした。

 山口氏は一連の暴力問題だけではなく、以前から強化委員会による代表選考の不透明さに言及していた。全柔連幹部は「外に向かって発信するだけでなく、中に入ってもしっかり発言できる人だから頼もしい」と期待をかけた。

 また、女子代表の田辺勝監督代行(40)と2人の女性コーチの退任が決定。コーチには代わってアテネ五輪78キロ超級金メダルの塚田真希氏(31)、ロンドン五輪同級銀メダルの杉本美香氏(28)が就任する。9月に英国留学を終える塚田氏はこれまで特別コーチだった。関係者によると、ロンドン五輪48キロ級代表で元世界女王の福見友子(27=了徳寺学園職)も引退した上での代表コーチ就任を打診されている。