<7人制ラグビー:東京セブンズ>◇第1日◇30日◇東京・秩父宮ラグビー場◇予選プール

 7人制の日本代表が金星を挙げた。予選C組の日本は、初戦で今季ワールドシリーズ・ランク9位のカナダを14-10で破り、地元で念願の勝利をマークした。その後連敗し、フランス、カナダとともに1勝2敗で並んだが、総得失点差で同組最下位に。今日31日に行われる9位以下の順位決定トーナメントに回った。

 1勝1敗で迎えた最後のフランス戦。勝てばワールドシリーズでは13年ぶりの8強入りだった。しかし、課題だった反則が出て、2度の退場者を出し力尽きた。坂井主将は「地元で(ベスト8のために)やってきた。意識してしまった」と悔しがった。

 しかし、同じ最下位でも昨年は1勝もできなかった。今年は初戦にして、同シリーズの中核をなす強豪カナダに先制パンチを食らわした。体格では劣る日本だが、今大会に向けて体力強化。ボールを継続させる攻撃と体を張った守備でカナダに立ち向かった。

 先制したのは日本だった。前半2分過ぎ。ヘンリー(23)からパスを受けたトゥキリ(25)が抜けだしトライ。ゴールも決まり7-0とリードした。そのまま前半を耐えリードを守ったのが大きかった。後半も1トライ1ゴールを挙げ、2トライのカナダを振り切った。

 瀬川智広監督は「ボールが(日本に)あれば勝負できる」と、最下位にも手応えを感じた。惜しむらくは、同ランク1位のニュージーランドに大敗し、得失点差を広げてしまったことだ。しかし、6月のW杯出場決定、今大会の1勝と、少しずつ16年リオデジャネイロ五輪に向けた強化は進んでいる。【吉松忠弘】

 ◆東京セブンズ

 国際ラグビーボード(IRB)主催で、今季は5大陸9大会で構成されているワールドシリーズの第7戦。00、01年に開催されたが、その2回で東京大会は終了。16年リオデジャネイロ五輪で7人制ラグビーが正式競技に採用されたのをきっかけに、昨年から復活した。現在、同シリーズに全戦出場できる中核国は15カ国で、日本は含まれていない。