「霊長類最強女子」が縁の下の力持ち役に徹する。全日本レスリング協会の福田富昭会長(71)が15日、20年五輪での実施候補8競技がプレゼンテーションする、29日にロシア・サンクトペテルブルクで行われる国際オリンピック委員会(IOC)委員向けの説明会について、「吉田選手は出ません」と説明。五輪3連覇の吉田沙保里(30)は、IOC委員へのロビー活動に専念することになった。

 プレゼンでは質疑応答もあり、「英語かフランス語を話せないと厳しい」と同会長。吉田は「私はできることを全力でやりたい。金メダルも3つ持っていく」と決意。表舞台には立たなくても現地に赴き、縁の下から存続を訴えるという。

 2人はこの日、東日本学生リーグの会場である東京・駒沢体育館で行われた動画撮影会に参加。国内の署名活動の状況を報告するために国際レスリング連盟の公式ホームページに掲載される予定で、福田会長は「今日までに92万人を超えた。100万人に達すると思う」と自信をみせていた。