<大相撲夏場所>◇11日目◇16日◇東京・両国国技館

 大関稀勢の里(25=鳴戸)が初優勝に近づいた。1敗で単独トップの稀勢の里は、新大関鶴竜(26=井筒)との取り直しの一番を寄り切りで制し、10勝目を挙げた。

 一方、2敗で稀勢の里を追っていた平幕の3人は、いずれも土が付いた。東前頭4枚目の栃煌山(25=春日野)は関脇豊ノ島(28=時津風)に肩透かしで、西前頭15枚目の玉鷲(27=片男波)は旭天鵬(37=友綱)に引き落とされ、東前頭16枚目の宝富士(25=伊勢ケ浜)は、栃ノ心(24=春日野)に寄り切られて、3敗に後退した。

 前日、連敗を「3」で止めた横綱白鵬(27=宮城野)は、大関琴欧洲(29=佐渡ケ嶽)を切り返しで破り7勝目。琴欧洲は6勝5敗となった。琴奨菊(28=佐渡ケ嶽)-日馬富士(28=伊勢ケ浜)の大関対決は、琴奨菊が寄り切って勝ち越し決定。残る大関の把瑠都(27=尾上)も、小結豊真将(31=錣山)を寄り切って勝ち越しを決めた。

 11日目を終え、優勝争いのトップは1敗の稀勢の里。星2つの差がつき、3敗で把瑠都、琴奨菊、栃煌山、碧山(25=春日野)、旭天鵬、翔天狼(30=藤島)、玉鷲、宝富士の8人が追う展開となった。