<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇愛知県体育館

 29年ぶり5度目の千秋楽全勝対決(1場所15日制以降)となった一番は、大関日馬富士(28=伊勢ケ浜)が横綱白鵬(27=宮城野)を寄り切りで破り、昨年名古屋場所以来3度目の優勝を決めた。大関の全勝優勝は、2007年夏場所の白鵬以来、史上10度目(9人目)。

 横綱同士以外では初の楽日全勝決戦となった一番は、右四つの体勢から日馬富士が上手投げで白鵬の体を崩し西土俵に寄り切った。

 歴代単独5位となる2場所ぶり23度目の優勝を、史上単独トップとなる9度目の全勝Vで狙った白鵬だったが、横綱在位中では自身初めて、2場所連続で賜杯を逃す結果となった。

 他の大関陣は、琴欧洲(29=佐渡ケ嶽)が稀勢の里(26=鳴戸)を寄り切って9勝6敗、稀勢の里は10勝5敗。鶴竜(26=井筒)は琴奨菊(28=佐渡ケ嶽)を下手投げで下し9勝6敗、琴奨菊は10勝5敗。把瑠都(27=尾上)は平幕の阿覧(28=三保ケ関)を押し出して9勝6敗で終わった。

 小結妙義龍(25=境川)は、豪風(33=尾車)を押し出しで破り8勝目。三役陣で唯一、勝ち越しを決めた。

 三賞も決まり、殊勲賞は該当者なし。敢闘賞は西前頭13枚目で11勝4敗の舛ノ山(21=千賀ノ浦)と、同じく11勝4敗で西前頭8枚目の魁聖(25=友綱)が獲得。技能賞は小結妙義龍(25=境川)が獲得した。

 次の秋場所(東京・両国国技館)は9月9日に初日を迎える。