日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は23日、東京・両国国技館で定例の会合を開き、大相撲名古屋場所で全勝優勝した大関日馬富士の秋場所(9月9日初日)での綱とりについて、鶴田卓彦委員長は「(連続)優勝なら問題ない。それ以外でも、13勝以上ならば検討の対象になる」との見解を示した。

 同委員長は全勝と相撲内容は高く評価したものの「夏場所で8勝7敗というのは(判断に)影響する」と安定感の欠如を懸念した。歌舞伎俳優の沢村田之助委員は「13勝なら、優勝じゃないと」とさらに厳しかった。

 鶴田委員長は横綱昇進後に初めて2場所連続で優勝を逃した白鵬を「前の勢いはない」と評した。14日目の大関稀勢の里戦で横綱が見せた変化には「あれはよくない。がっちり受けて勝負する力がなければ、三役以上の資格はない」と注文を付けた。