<大相撲夏場所>◇千秋楽◇25日◇東京・両国国技館

 大関稀勢の里(27=田子ノ浦)の出身地、茨城・牛久市役所で、初めてパブリックビューイングが実施された。2台のテレビの前にファンが集まり、オレンジ色の法被を着て応援した。

 稀勢の里は12勝2敗で千秋楽を迎え、トップの横綱白鵬と1勝差。横綱鶴竜との取組が近づくと「真っ向勝負、稀勢の里!

 白星頼むぞ稀勢の里!

 優勝頼むぞ稀勢の里!」と掛け声の練習をする盛り上がり。

 勝った時用の「いいぞ、いいぞ、稀勢の里!」も練習した。大関が土俵に上がると「がんばれ!

 頼むぞ!」と声が挙がった。

 稀勢の里は鶴竜を突き出し、優勝に望みをつなぐ13勝目。「いいぞ!

 いいぞ!

 稀勢の里!」の声が市役所内に響いた。

 しかし、結びの一番で白鵬が横綱日馬富士に勝って優勝を決めると「ああー」というため息が漏れた。しかしすぐ「来場所頼むぞ稀勢の里!」の掛け声と手拍子で、奮闘をたたえた。

 応援団長を務めた滝田雄之助さん(69)は「1つの負けがこんなに重いとは。自分の手で(優勝を)勝ち取る相撲を取ってほしい。(今場所の経験で)もっと大きくなることでしょう」と今後の活躍に期待した。