<大相撲九州場所>◇6日目◇14日◇福岡国際センター

 大波乱を起こした。東前頭3枚目の高安(24=田子ノ浦)が、最多32度目の優勝を狙う横綱白鵬(29=宮城野)をはたき込みで破った。

 白鵬から金星を奪うのは、13年初場所の妙義龍以来8人目(9度目)。思わず右手でガッツポーズをつくり「初めて勝ったんで、すごくうれしかった。思わずガッツポーズしてしまって、恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。

 立ち合いから果敢に突き押しに徹し、タイミング良く引いてから左に回り込んで土俵に這わせた。「やってきたことが実を結んでいる。大横綱に勝てたというのは、自分も成長できるし、これからの糧になる」と、9度目の挑戦で手にした大きな白星に感無量の様子だった。

 これで3日目の日馬富士戦に続いて今場所2つ目の金星。7日目の鶴竜戦で、83年九州場所の大ノ国(のちの横綱大乃国)以来31年ぶりとなる1場所3個の金星獲得に挑む。「まだ9日間ある。1勝は1勝ですから、これに満足しないで集中していく」と気を引き締め直した。