力士会の要望が協会執行部に却下された。十両、幕内で構成する力士会は1日、東京・両国国技館での秋場所前の会合で、新型インフルエンザに感染して場所を休場した場合、番付の優遇措置などを求める要望を協会側に突き付けた。

 横綱朝青龍(28=高砂)は「番付のことを考えて感染しても隠して出る力士も出てくる。土俵に上がる前に水をつけるひしゃくも同じ物を使っているし、行司さんや呼び出しさんが感染する可能性もある」と発言。他の力士からは「公傷扱いや感染して7日間休んでも負けは3番の扱いとか対応策を考えてほしい」との意見も出た。

 当初は「対応はこれまで通り。感染したら休場してほしい」としていた伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)も、「この後の経営協議会で話そう」といったんは譲歩。親方衆、裏方もまじえた経営協議会で「上と話し合う」と約束したが、その後に「公傷は考えていない。自己管理を徹底してほしい」と説明。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)も「対応は変わらない」とし、この問題に終止符を打った。