日本相撲協会生活指導部特別委員会委員の漫画家やくみつる氏は、引退会見で横綱朝青龍(29=高砂)の流した涙について「今ごろ泣いても遅い」とばっさり切り捨てた。ただ、若貴引退後に角界を支えた功績は評価し「若貴がいなくなったときよりも大変。体力の限界で引退するわけじゃない。次世代が育っていない中で、これから朝青龍のいない本場所はどうなるのか」と今後の大相撲人気のかげりを心配した。

 また、今回の朝青龍問題で協会のあり方について「(力士暴行の)時津風問題のときもそうだったが、師弟関係の崩壊が根底にある。たがをしめ直す時期はとうに過ぎていて、旧来の師弟関係の復活を目指さなければいけない」とクギを刺し、さらに「新理事となった貴乃花親方は部屋に通う新しいスタイルを貫いているが、師弟関係についてどのような考えを持っているのかじっくり聞きたいですね」と話した。

 今後の朝青龍については「私が唯一、興味を持っているのは、自分のビジネスで依頼主にどのような言葉で接しているのか、ですね。よもや『オマエ』とは呼んでいないとは思うのですが。とにかく、これからは口に気をつけてください」と最後の“注文”をつけた。