大相撲初場所(来年1月8日初日、両国国技館)の新弟子検査が26日、東京・両国国技館で行われ、エジプト出身のアブデルラフマン・シャーラン(19=大嶽)ら受検した6人全員が体格基準(173センチ以上、75キロ以上)をクリアした。

 189センチ、138キロのシャーランは「私の夢は、横綱になることです。今日をずっと待っていました。夢を実現する、最初のステップです」と、片言の日本語、英語、アラビア語を交えながら心境を述べた。世界ジュニア選手権で2度、3位の実績があり、部屋の稽古では幕下力士と渡り合う実力がある。イスラム教徒で、豚肉を食べられないこと以外は、不自由がないという。

 大嶽親方(元十両大竜)は「トイレ掃除を命じたら、毎日休まずにやっていた。横柄な態度もないし、よく分かっている」と生活になじめる見通しを示した。合格者は、内臓検査の結果を待って初日に発表される。合格すればアフリカ大陸から初めての力士となり、興行ビザ取得後の春場所(来年3月)から初土俵を踏む。【佐々木一郎】