広島羽月隆太郎内野手(20)が「2番二塁」で初出場初先発し、2安打3打点で勝利に貢献した。9連戦の4戦目。虎のサブマリン青柳対策に広島打線は6人の左打者を並べた。今後の戦いも見据え、主砲鈴木誠也外野手も外す大胆な打線の中、18年ドラフト最下位指名となる7位入団からはい上がった小兵が2桁安打2桁得点と打線を活性化させた。

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佐々岡監督の采配が的中した。青柳対策として、鈴木誠や菊池涼らレギュラーを休ませ、思い切ったオーダーを組んだ。2番に足の速い羽月を起用し、彼がラッキーボーイ的存在になった。初回の送りバントや2回のセーフティースクイズ(記録は内野安打)、5回の三塁打は相手の前進守備もあったが、思い切りよく打った。先を見据えて、打つだけではなく、機動力を使った攻撃にメドを立てたいという思惑もあったのだろう。

阪神青柳は低めにコントロールされているので、今年4勝も挙げている。広島打線はその低めを徹底的に捨てる意識で臨み、球数を投げさせた。その策も奏功した。鈴木誠を休ませた試合で勝ったのは大きい。松山も4番で結果を残した。若手の活躍は周りの選手の刺激になる。森下の投げた試合ではこれまで打線の援護がなかった。そういう意味でも、価値ある1勝だった。