勝負のポイントは初回にあった。日本ハム上沢の立ち上がり。先頭の小深田にセーフティーバントを決められ、自身の失策で無死二塁。続く鈴木大に適時打を許し、4球であっさりと先制点を失った。

楽天打線は勢いがあり、クリーンアップが機能するチーム。3、4失点してもおかしくない展開だったが、ここで茂木、浅村を連続三振に仕留めて最少失点で乗り切った。「勝てる投手」というのは、試合の中での勝負どころを理解している。揺さぶられても、勢いを食い止め、自分のペースに持って行ったのはさすがだった。

2軍での再調整を経てスタメン復帰した清水の、シュートを多めに配し、温存せずにガンガン攻めた配球もよかった。逆転したその裏、初球から積極的に打ちにいった打撃も、必死な姿勢が出ていたように思う。

調子が上がらずにファーム落ちし、その間に宇佐見が攻守で貢献していた。清水は高卒3年目から1軍に定着。ある意味“飛び級”で正捕手になったことで、「何をやってもうまくいかず、どうしていいかわからない」という経験は、初めて味わったことだろう。だがこれは誰もが通る道でもある。“近道”をしてきた清水にとって、今回のファーム落ちはいい経験になるはず。ここからが本当の勝負になる。(日刊スポーツ評論家)