巨人に衝撃的な3タテを食らった阪神は、直後のヤクルト戦に3タテを食らわすことができなかった。

桧山 ヤクルトの意地が上回った感じのゲームでした。青木、坂口のベテラン組が引っ張って、それに若手がついていってる。どのチームも3連勝は難しい。ヤクルトの全員野球に敗れた印象が強い。相手投手が小川だっただけに1点の取り方、取られ方が明暗を分けました。

2-2の均衡が破れたのは7回だ。1死から中村が右前打、代打宮本が死球で一、二塁。代打川端の小飛球がショートの前に落ちた後、バウンドはややイレギュラーした。これを木浪が処理して二封。この場面、二塁走者中村はいったん二塁に戻りかけてから三塁にスタートを切った。

桧山 あそこは木浪は三塁に送球する判断をしてもよかった。木浪は「遊-二-一」のゲッツーを狙いにいった。タイミング的にできると読んだわけです。でも二封だけで打者走者の川端を一塁でアウトにできなかった。木浪が三塁に送球していれば、二塁走者の中村を楽々三塁でアウトにできていました。

7回2死一、三塁となって、1番坂口の一ゴロにボーアが懸命に飛び込んだが、これをはじいて勝ち越しの1点が入った。

桧山 仮に木浪が三封していれば2死一、二塁で坂口を迎えた。その後の展開は分からなかったが難しい判断でした。逆に絶対に3連敗はできないというヤクルトの意地を感じた攻撃でした。

長期ロードは6勝8敗1分け。25日から甲子園での中日戦から上位浮上を狙う。

桧山 やはり巨人をたたかないと優勝できないことが分かった長期ロードでもあった。今はサンズ、大山の並びですが、打順はさておき得点圏打率の高いサンズの前に、積極的に振りにいく大山を置いて生かすのも手ではないだろうか。大山、サンズの並びも一考の余地有りだと思います。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

ヤクルト対阪神 7回裏ヤクルト2死一、三塁、坂口(中央)は勝ち越しの一塁内野安打を放ち必死に走る。一塁手ボーア。投手ガンケル(撮影・浅見桂子)
ヤクルト対阪神 7回裏ヤクルト2死一、三塁、坂口(中央)は勝ち越しの一塁内野安打を放ち必死に走る。一塁手ボーア。投手ガンケル(撮影・浅見桂子)