ミスを帳消しにする日本ハムのプレーが光った。2－2で迎えた5回の攻撃。無死一、二塁で1番の浅間が犠打にできず、三塁フォースアウト。カウント0－2で早川の投じたのは外角の直球。バントするにはそれほど難しいボールではなく、浅間のミスとも言える。だが、2番の西川が四球を選び、結果1死満塁とした。続いて3番野村が初球のチェンジアップを中途半端に打って最悪の内野フライ。この失敗を今度は4番の近藤が2点適時打を放ち、カバーした。

最近の日本ハム打線は活発で開幕当初よりチャンスをつくれるようになった。その分、ミスも多く出るようになった。ミスは必ず起きるもの。大事なのはそのミスをカバーして帳消しにするプレー。特にこの日の試合のように若手の失敗を中堅がカバーする形は今後に向けて好材料だと思う。

先発の伊藤は四球から崩れ、同点に追い付かれた5回の投球がもったいなかった。2ストライクと追い込んでも、打たれたくない心理が強すぎ、狙いすぎてフルカウントまでいき、打者有利になった場面がいくつかあった。ストライク先行のカウントで勝負を仕掛けるほうが打ち取る確率は高いと思う。（日刊スポーツ評論家）