エンゼルス大谷翔平投手(27)は、スライダーが抜群に切れていた。左打者は外からストライクゾーンに入れてくる球(バックドア)は頭にないし、右打者も手を出してこなかった。簡単にストライクが取れていた。ほとんどの球が、低めに制球できていたのが大きい。前回登板のレンジャーズ戦は制球に若干ばらつきがあり、スプリットが見切られていた。低めのストライクゾーンに球を集めると、打者は同じところから落ちるスプリットにも手を出すしかない。相乗効果があった。
DeNAにいた右打者グリエルが5回の第2打席、ワンバウンドする遠い球を空振り三振した。昨年の首位打者で、本来は選球眼がいい打者。あの三振を見ても、いかにスライダーが切れていたか分かる。切れがあった理由は、リラックスしていたからだろう。今年はキャンプもオープン戦も短かったが、公式戦の登板も3度目となり、力みが取れていた。
時にはクイックで投げたりと、いろいろと考えて投球している様子がうかがえた。昨年は主にスズキとバッテリーを組んでいたが、今年の相棒、捕手スタッシとのコンビネーションも良くなってきた。直球中心だった過去2試合と違い、スライダーが43%と最も多かった。「どのボールを中心に組み立てようか」などをよく話し合っているのだろう。首を振る回数も、少なくなっていた。
6回で81球と理想的なペースだった。こういう投球を続けていければ、2桁勝利は間違いない。登板を重ねれば、今後は疲労感も出てくるはず。2桁には調子が悪い時にどういう投球をするかがカギになるが、それぐらいしか課題が見当たらないほど、素晴らしい投球内容だった。(日刊スポーツ評論家)




